作成に対する考え方
「無料でバカ売れ
ネットショップ」
は本当か?
「無料でバカ売れネットショップ」は本当か?
ネットショップ作成の仕事を長年していると、“すべて無料で作る、バカ売れネットショップ”のような話をどこかで聞いてきたお客様に「この話は本当なのか?」と聞かれることがあります。結論からいうと「極めて特殊な場合に限ってありました。(過去形)」ということになります。
それは、インターネットが今ほど普及していなかった頃の話。ネットで物を売ること自体が珍しく、近所では売っていないもの(産地限定、レア物など)を扱っていた一部のネットショップに限っては、確かにすべて無料で作ったネットショップでかなり儲けていたようです。また、当時はYahoo!JAPANのカテゴリ登録審査も甘く、申請すればほとんどのWebサイトが登録されたので宣伝にかかるコストすら無料だったのです。しかし、これは過去の話であり、当然のことながら現在ではまずあり得ない話です。過去の話でいうならば、その昔、家にテレビがあるというだけでご近所さんが家族そろって集まってきたという時代もありました。もちろん、現在では大型液晶テレビを買ったところで集まるのは家族ぐらいだということは試すまでもないでしょう。つまり、過去は過去、すでにそういう時代ではないということです。そう、過去の話がいつまでも通用するほどネットショップ運営は甘くないのです。
見かけ上では無料だけれど・・・
あるいは、現在でも見かけ上では無料でネットショップを開設し運営している次のようなケースもあるでしょう。
ホームページ作成の会社に勤務しているAさんは、これまで数多くのネットショップの立ち上げにたずさわり、Webサイト構築のノウハウはもちろん、企画や宣伝などネットショップ運営において必要な知識をすべて身につけている技術者です。そのAさんがこのたび独立して自らネットショップの運営に乗り出すことにしました。これまで培った技術と知識を駆使して、最低限の広告費以外はできるだけ経費をかけずにたった一人の力だけでネットショップのオープンを果たしたとします。これだと見かけ上はほとんど経費がかからない、”すべて無料”ならぬ”ほとんど無料”でバカ売れネットショップも実現するかも知れません。しかし、これで本当に”ほとんど無料”といえるでしょうか? Aさんは最低限の広告費以外にはネットショップの作成と運営に支出こそしていませんが、ネットショップを立ち上げるための準備期間はまったくのただ働きとなってしまいます。仮に他の仕事をしていれば収入があった時間をネットショップ作成にあてたということは、その収入分だけ支出をしたことと同じになるのではないでしょうか。また、ネットショップに関する技術と知識を持たない人ならば、技術の習得や情報収集にさらに多くの時間、ただ働きをすることになるのです。場合によってはスクールの授業料やアドバイザーへの報酬など支出を伴うこともあるかも知れません。こうなってはすでに”無料”ではないことは明らかでしょう。
時間を買うというセンス
つまり、重要なことは”無料”にこだわることではなく、ネットショップで儲けるためにかかるコストをいかに効果的に使うかということを見極めることが大切なのです。なんでも自分でやりたいという気持ちはわかりますが、場合によっては「時間を買う」というセンスも必要です。